吉村昭×記念日

12月

12月1日 丹那トンネルが開通した日(1934年)×『闇を裂く道』平成28年 文春文庫 闇を裂く道
短時間で熱海と三島間を結ぶ丹那トンネル。完成までに16年を要した。吉村は、資料を収集・調査し、断層・湧水・温泉余土による難工事の実態と険しい自然に挑む人間の姿を描いた。
12月13日 ビタミンの日×『白い航跡』平成21年 講談社文庫 白い航跡
1910年、鈴木梅太郎が、脚気(かっけ)の予防成分「オリザニン」(ビタミンB1)を東京化学会例会で発表。『白い航跡』は、ビタミン発見以前に、脚気の予防法を確立したビタミンの父・高木兼寛を描いた作品。
12月17日 ライト兄弟が動力飛行機の初飛行に成功した日(明治36年)×『虹の翼』平成24年 文春文庫
二宮忠八の生涯を描いた長篇小説。二宮忠八は、ライト兄弟が初飛行に成功する12年前の明治24年、独自の構想で航空機を考案し、模型「飛行器」の実験に成功した。
12月26日 菊池寛の生誕日(明治21年)

吉村昭は、昭和48年、『戦艦武蔵』(昭和41年 新潮社)『関東大震災』(昭和48年 文藝春秋)など一連のドキュメント作品により、菊池寛賞を受賞。この賞は、菊池寛が「日本文化の各方面に遺した功績を記念するため」創設し、始まった。