吉村昭×記念日

4月

4月1日 グッドスーツの日×「背広」『街のはなし』平成11年 文春文庫
自分に合った「グッドなスーツ」で晴れやかに新しいスタートを切ってもらうため、青山商事株式会社が制定。吉村は「二十年以上も前に仕立てた背広」を好んで着続けていたが、「時には背広を新調したくもなる」と記している。
4月13日 東京大空襲×『東京の戦争』平成17年 ちくま文庫
荒川区にあった吉村の生家が消失した日です。本作品には、その4月13日の夜についての記述があります。空襲で家を失った吉村は、千葉県浦安、足立区梅田に住むことになりました。
4月18日 ドーリットル空襲×『背中の勲章』昭和57年 新潮文庫 背中の勲章
昭和17年の4月18日、米軍のB25爆撃機が日本本土を初空襲。この時、太平洋上で米軍の捕虜になった海軍兵士がいた。吉村はその人物に取材し、捕虜として戦時下を収容所で生きた人間を主人公に作品を書いた。
4月29日 昭和の日×『昭和歳時記』平成8年 文春文庫 昭和歳時記
昭和2年、東京都荒川区日暮里生まれの吉村昭が、昭和という時代を生きた人びとや下町の情景、自らの戦争体験などを書き綴った随筆集。「昭」という名前も、昭和に改元された翌年に生まれたことに因んで名付けられている。
4月30日 図書館記念日×『わたしの流儀』平成13年 新潮文庫
昭和25年4月30日に図書館法が公布。随筆「図書館」では、小説の資料収集で頻繁に図書館を利用していた吉村が、図書館を支えているのは豊かな専門知識を持つ図書館員で、定年で退職してしまうのは惜しいと綴っている。