• 掲載日2025年10月17日
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概要

昭和2年(1927)、現在の東京都荒川区東日暮里に生まれた吉村昭と、翌3年、現在の福井県福井市順化に生まれ、10歳で東京へ転居した津村節子は、それぞれ18歳と17歳の時に、太平洋戦争の終結を迎えました。
二人は、戦時下の体験を、小説や随筆に描いています。吉村は、自伝的連作短篇集「炎のなかの休暇」で戦死した兄の姿を、回想記「東京の戦争」では、故郷・日暮里での空襲体験を記しました。
一方、津村は、長篇「茜色の戦記」で、勤労動員や学徒動員を体験した女学校時代を中心に、戦時下で過ごした青春を描いています。
本展では、二人が十代という多感な時期に、戦時下で、どのような体験をしたのかを、自筆原稿や関連資料を通して紹介します。
併せて、吉村が、自身の空襲体験を語る対談映像を放映します。
戦後80年を経た今、戦争の記憶を継承し、伝え続けることの大切さについて、改めて考える機会にしていただけましたら幸いです。
詳細はこちらから→吉村昭記念文学館

主な展示資料

記号*は、津村節子氏寄託資料
・吉村昭自筆原稿「空襲のこと(後)」*
・吉村昭自筆原稿(草稿)「月夜の炎」<初公開>
・複製 津村節子自筆原稿「茜色の戦記」(当館蔵 原資料:福井県ふるさと文学館蔵)
・津村節子「茜色の戦記」創作ノート(写真提供 福井県ふるさと文学館)
・複製 津村節子「ミチヨチャンノヱニッキ」(当館蔵 原資料:福井県ふるさと文学館蔵)
・澤野孝二画「凧揚げをする吉村昭とアメリカ軍のドーリットル機」(当館蔵)
・映像※「吉村昭氏・澤野孝二氏対談―東京初空襲を語る」約53分(平成17年 荒川区)(当館蔵)
・映像※「東京の占領 1945年」(昭和館蔵)など。
※映像は会期中、常時放映。

荒川区・福井県 おしどり文学館協定について

平成29年11月5日に、吉村昭記念文学館と福井県ふるさと文学館は、「おしどり文学館協定」を締結しました。
吉村昭氏と福井県出身の津村節子氏が、文壇の「おしどり夫婦」として知られることにちなみ、文学館同士の連携事業を行っています。
詳細はこちらでご覧いただけます→おしどり文学館

会期

令和7年10月17日(金)~12月17日(水)
※ただし、11月20日(木)、12月5日(金)は休館。

時間

午前9時~午後8時30分

場所

吉村昭記念文学館2階 著作閲覧コーナー