海猫の自筆原稿

会期

令和4年1月21日(金)から2月16日(水)まで

概要

 「一人で暮してみることにした。(略)私を探す気があるかどうか知らないが、どこかで元気に暮していると考え、そっとしておいてくれ。君も自由が欲しいだろうし、私も欲しい。では・・・・・・」
 定年・退職をした男が、妻に置手紙を残して家を出ました。一人娘が結婚し、老後の不安もなく、うつろな日々を過ごす男は、以前訪れた三陸の海岸沿いの漁村で、古びた家を借りることを決めました。妻とはいつの間にか見る風景が違ってきていました。そんな夫婦の再生の助けとなるのは娘の妊娠でした。