
概要
吉村昭の「羆嵐」は、大正4年(1915)に、北海道苫前郡苫前村の三毛別(現:苫前町三渓)六線沢で起きた熊害事件をモデルとして、執筆された作品です。この事件は、「三毛別羆事件」、「苫前羆事件」などど呼ばれ、日本史上最大の熊害と言われています。今回は、現在熊被害が多発していることから注目されている「羆嵐」を扱った展示を行います。
吉村は随筆で、「「羆嵐」で書きたかったのは、土である」と述べています。痩せた土に耕地をひらき、羆が横行する事件の発生地から離れられぬ開拓民と、空襲にさらされ、死の危険に満ちた東京の町から離れられない吉村自身を重ね合わせて執筆しました。
展示では、吉村の著作をはじめ、取材ノートや、参考資料、三毛別羆事件をまとめた木村盛武氏と吉村が交わした私信などを取り上げ、その執筆過程を紹介します。
※本展はケース1台のミニ展示です。
展示資料
・写真パネル 自筆原稿「羆嵐」118枚目(写真提供 苫前町郷土資料館)
・自筆原稿「画期的な書物」(当館蔵)
・苫前羆事件に関する自筆取材ノート(津村節子氏寄託資料)
・木村盛武「獣害史最大の惨劇苫前羆事件」(昭和39年 私家版)(当館蔵)
・木村盛武宛 吉村昭葉書 昭和49年8月4日消印(当館蔵)
・『羆嵐』(昭和52年 新潮社)(津村節子氏寄託資料)
・『熊撃ち』(昭和54年 筑摩書房)(津村節子氏寄託資料)
会期
令和8年1月16日(金曜)から3月18日(水曜)まで
【休館日】2月6日(金曜)、2月19日(木曜)
開館時間
9時から20時30分まで
会場
吉村昭記念文学館2階著作閲覧コーナー
入館料
無料