自筆原稿「星祭りの町」

会期

令和3年5月21日(金)から6月16日(水)まで

概要

 七夕祭りで有名な埼玉県入間川町(現狭山市)に疎開してきた三姉妹の次女育子が、敗戦後、進駐軍の基地となって変貌した町で、自活の道を探りながら逞しく生きる姿を描いた作品です。 
 この作品は、津村節子の自伝的小説です。福井県で生まれ育った津村は、昭和19年(1944)に父を心臓麻痺で亡くし、母方の伯母を頼りに祖母、姉妹とともに入間川町に疎開しました。終戦後、祖母が急死し、手に職をつけようとドレスメーカー女学院に入学します。そこで洋裁を学び、卒業後、入間川町で姉と洋裁店「ボン」を開きました。この作品では、津村が疎開先で体験した戦中戦後の暮らしが描き出されています。