自筆原稿「暁の旅人」

会期

令和3年4月16日(金)~5月19日(水)

概要

 幕末の長崎、オランダ医官ポンぺのもとで、日本人として初めて実証的な西洋医学を身に付けた奥医師、松本良順。維新後、良順は初代陸軍軍医総監となり、軍医学の進歩に貢献しました。
 吉村は、医家として非常に優れた業績を持ちながら、波乱万丈の人生を送った良順に関心を寄せ、この作品を執筆しました。タイトルは、良順が幕末から明治にかけて、日本近代医学の夜明けを生きた人間、という意味で付けられています。吉村最晩年の作品であり、最後の医学小説です。